「ゴールデンスランバー」

2012年09月18日 22:22

映画「ゴールデンスランバー」
(2010年東宝)


WOWOWで週末録画して鑑賞。




伊坂幸太郎原作、以前見た「アヒルと鴨のコインロッカー」と雰囲気が似てると

思ったら監督も同じ中村義洋。これがこのコンビの3作目だったらしい。




「アヒルと鴨の~」を見た時も、「重力ピエロ」の原作本を読んだ時も思ったが

一連の伊坂作品が、中村監督の作風が纏っている雰囲気の波長が私には合うのだろう。

エンディングロールを何とも言えない切なく、甘酸っぱい気持ちでボーっと眺められる、

そんな作品だった。




あらましとしては、主人公演じる堺雅人は国家権力の陰謀により首相暗殺の爆弾魔にしたてられ、

大学時代の友人達との再会や新たな人達との出会いを経ながら、舞台となる仙台市内を逃げ回る

2日間のストーリー。



・・・と簡単に書いてみたが。

原作はかなりの長編とのことで、各登場人物の背景や肝心な首相暗殺の首謀者や

警察権力等の事情についてはかなり省かれていることが想像され、ストーリーはかなり無理がある。

伊坂作品の醍醐味である「数々張り巡らされた伏線をエンディングで一気に回収!」w

という点においては、「アヒルと鴨の~」に比べると深みが無く、そのせいかエンディングに向けての

流れが若干詰め込み過ぎな感も。

一つネタバレ承知で言えば、何故かつての恋人二人は同じタイミングであの思い出の車に向かったのか?

は唐突過ぎて良く理解出来なかった。あんな大昔から廃車となっている車をわざわざ動かそうと思うのに、

あの程度の過去の描写では物足りない。





でも、そんな細かいことはどうでもいい。

大体首相暗殺、国家権力の陰謀から逃げる為のツールが徒歩か宅配便か数十年前のボロ車。

そのストーリーから想定される様な緊迫感とは程遠く、逃走しながらも大学時代を回顧しては

「黄金のまどろみ」を噛みしめるシーンの多さや、主人公を追う警察の黒幕(特に永島敏行が秀逸)

や逃亡の協力をしてくれる連続通り魔犯、最後に恩返ししてくれる整形アイドル

といった設定も含め、この映画はメインのストーリーを彩る青春回顧やコメディに

十分な魅力があるし、この映画が持つメッセージはそっちがメインなのだ。



最終的に主人公にとってのハッピーエンドは無かったけれど、良い思い出であった

「黄金のまどろみ」に別れを告げ、そこから一歩踏み出して新しい自分を見つけたことで

ストーリーはしっかり完結している。

最後のシーン、エレベーターを降りた後の竹内結子の娘とのやり取りは感動的だった。




最近この手の映画に弱い。

以前ハマった「ソラニン」もそうだし、伊坂作品全般に言えるのだが

大学時代とか、社会的モラトリアムの時期を終える直前の頃のだらしなくも

希望に満ち溢れた頃を思い出させる様な作品を見ると、作品に浸ってしまう。

そしてストーリーのキーワードが音楽であることもまたその思いを更に深い

ノスタルジーの世界に連れて行ってくれる。



私も先日の誕生日でついに40台手前まで来てしまった。

大学時代の友人は皆東京で、殆ど会うことも無ければ電話で話すようなことも無い。

だけれども、会えば一瞬で当時と何も変わらずに接することが出来る。

映画の冒頭で主人公と吉岡秀隆が再開するシーンの様に。

(もしかすると、先に書いた車の件もその手の表現方法だったのかもしれない)




そんな仲間達とは離れて札幌に永住を決めつつ、今の家族中心の生活に満足しているからこそ

青々しいかつての思い出をたまにこうやって振り返りたくなるのかもしれない。




タイトルである「Golden Slumber」はBeatlesのラストアルバム

「Abbyroad」より。

「アヒルと鴨の~」ではBobDylanの「Blowin' in the wind」が

ストーリーの一つのキーワードでしたが、その他の伊坂作品も必ず

往年の名曲が物語に織り込まれており、それも魅力の一つですね。



今日は休み明けで仕事もしんどい一日でしたが、昨晩観たこの映画の幸せな余韻で

何とかやり切りました。



やっぱりサッカーからもこういう幸せを貰って、一週間の糧にしたいなぁ(遠い目)。。。
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「ダークナイト」

2009年07月03日 22:07

「ダークナイト」


ダークナイト

仙台遠征のホテルでPPVで鑑賞。
別にエロビデオを観たついでに勿体無いので映画も観た訳ではありません。
念の為ww




バットマンシリーズを一切観た事無い私でも問題無く楽しめる作品。
いや、内容的には「楽しめる」という表現は適さないか。
ゴッサム市民を悪から守る「ヒーロー」を、思いっきりリアルな、
現実的な描写で表現しており、個人的には極めて斬新な作品という印象。
もう一度、ちゃんとした画像で見直したい作品だ。





「黒い騎士」として裏の世界でひっそりと悪を叩きのめすが世間からは賛否両論、
司法からは追われる身であるブルース。
超人的な強さと鋼の肉体で次々と悪をぶちのめすが、実際にはハイテクスーツや
モーガンフリーマン演じるルーシャスの開発した兵器をよりどころとし、
帰還後はボロボロになった体の手当てに追われる日々。



それに対し「白い騎士」、敏腕検事として表の世界で堂々と凶悪な組織犯罪と戦うハービー・ベント。
ヒーローからの引退、そして幼なじみレイチェルとの幸せな暮らしを望むが、
彼女はハービーにも惹かれており・・・
苦悩するヒーロー。




そんな、ヒーローの「リアルな弱さ」が、全く立場の違う僕らを一気に感情移入させる。
そして凶悪すぎる不死身のヒール、ジョーカーの存在が
「世の中から悪はなくならない」という悲しいメッセージと共に、
アクション映画ながら全編に「悲哀」を漂わせる、そんな作品だった。



恨みから復讐に駆り立てられたハービーの罪を被り、
バイクで闇を疾走するラストシーンがまたせつない。

「24」シーズン6

2009年04月09日 23:39

24 シーズン6



24シーズン6を1週間で観きった。




ヨメがレンタル半額だったので借りてきたので、
1週間の返却期限もあり、無理矢理。
シーズン4までは観て、シーズン5は1年くらい前途中で止めた。
観始めると寝不足になるからで、又観始めるにはそんな事情もあり結構気合がいる。
たまたまヨメ不在で子供の面倒を終日看なきゃならない日があり、
その日に一気に13話観続けたら、結構ラクに終わった
(こういうとノルマこなしてるみたいだが)。




今更シーズン6の話をしても世間的にはアレなんだが、感想。



・かっぱえびせん的な面白さは変わらず(やめられないとまらない)
・このままだと永遠にシリーズは続くな。
・中国で拷問にあっていたジャックを呼び戻したかと思えばテロリストに引き渡す
 って、5度も国の危機を救った人間にする仕打ちじゃないよなww
・しかもそれだけ経験があるのに、ファイエドとの取引の件で誰もジャックの
 言葉に耳を貸さないってのが、アメリカも相当な縦割り社会だな、と。 
・今回ウェインパーマーが大統領だったが、ローガンといい、そうそう身近な人物が
 連続して大統領になるってのは現実的じゃない、と思った
・一介の会社社長であるジャックの父親が、自前の兵隊を持つほど
 の兵力を保持しているのは凄すぎ
・その父親のポリシーって何だったんだろう?プライドなのか金なのか?
 最後中国に孫を連れて行くことに拘ったのも謎だ。結局は家族に飢えていたということか?
・前から思っていたんだが、本当にネットワークや衛生であれだけリアルタイムに
 色んな情報が取れるシステムが実在しているのだろうか?
・そうだとしたら凄い。日本にもあるのだろうか?
・もしそうだとすると、クロエって「1国に1人」は絶対必要ww
・クロエがそんなにモテる、ってのもどうも納得いかないwww
・終盤の酒を飲んだ飲まない、二組の部内恋愛で好きだ気になる・・・
 っていう掛け合いがかなりうざいww国の危機中だろーよ
・ダニエルズ副大統領は最後とっても良い人に変貌していたのが
 何だか笑える。あ、レノックスも。




突っ込みどころ満載だけど、見た人をすぐに「24ワールド」に引き込んでしまう
オリジナリティは変わらず。常にウラをかき合ったり、用意周到過ぎるテロリストの手口
、人物相関の多彩さはワンパターンであっても飽きることがない。
残念なのは、登場人物に思い入れを抱いた頃になると、ジャックと関わって
次々死んでいくことかwww





シーズン7は今絶賛放映中とか。ビデオ屋に並ぶのは冬かぁ。

「ラスベガスをぶっつぶせ」・「NEXT」

2009年02月10日 22:50

「ラスベガスをぶっつぶせ」

ラスベガスをぶっつぶせ



DVDで鑑賞。
ヨメが「なかなかレンタル中で借りれない」と言っていたのと、
事実を元にした話ということで期待して観た。




MITの教授(ケビンスペイシー)と主人公のベン(ジム・スタージェス)他の学生達が、
数学知識や記憶力を駆使してラスベガスで荒稼ぎするという話。




折角「ストーリーが事実」というリアリティを持ちながら、
舞台のラスベガスの気候同様、展開が異常にカラッとしていて、
「青春、恋愛、挫折、どんでん返し」という、
判りやすすぎる流れも悪く影響してしまい、
個人的には凡百の「ベタなアメリカ映画」でした。




「事実を元に」でパッと思い出したのは、「キャッチミー・イフユーキャン」。
ストーリー的な展開は似てたけど、
元々持ってるコンプレックスとか、そういうものを場面場面で吐き出したり
歴史的な背景を使ってストーリーにリアリティを出していたと思う。
この映画にあったような、その後の主人公のストーリーをエピローグで
加えると、もう少し印象も変わったかも。




主人公がMITの天才っていう設定が単純に気に食わなかったのかw
ブラックジャックのカウンティングの手法ってのは
数学の成績がずっと2だった僕にとっては理解不能。
いやいや、それは映画の印象には直接関係ないか。





あと、個人的にはラスベガス懐かしス。
ベラージオの噴水ショーや
泊まったトレジャーアイランドの信じられない海賊ショー。
ピラミッドはあるわ、エッフェル塔はあるわ、ビルからハーレー飛び出してるわ。
ブルーマンショーは最高だったし、シルクドソレイユのOのショーは舞台が凄かった。
凄いトコだったな~




次にニコラスケイジ主演の「NEXT」


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これもヨメセレクト。



2分先が読めるというニコラスケイジ演じるクリスが、国家と核を使ったテロ組織
との攻防に巻き込まれるという話。



ジェシカピール演じるリズとの出会い、
自分に「いかに好意を抱かせるか」のシュミレートを繰り返すシーンは、
設定を上手く利用した演出でかなり面白かった。



しかし、物語のメインストーリーであるテロ組織との闘いの場面は
「2分先まで見える」という設定自体にかなりムリが生じてきて、
だんだん「何でもアリ」になってきて、最後のドンデン返しには
ビックリさせられたけれど、全体的には期待外れ。



大体テロ組織がわざわざリスクを負い、
特殊能力を持つクリスに近づき妨害を働くのは
正直あまり筋が通っていない。




いっそのこと「2分先が読める男」っていうこの設定を、
恋愛コメディに使ったらかなり面白かったんじゃないかなぁ、
というのが個人的感想。

28週後...

2009年01月27日 00:34

28週後



先般みた「28日後」が個人的にハマリ映画だった為、
続編であるこちらも借りてみた。



監督は前作と同じ・・・かとおもいきや、ダニーボイルは裏方?に廻り
スペイン人のファン・カルロス・フレスナディージョ(サッカー選手っぽい名前w)。
前作同様にハンディカメラ的なドキュメントタッチな手法がリアルっぽさを
演出しているが、舞台設定やアクションはよりスケールが大きくなっている感じで、
前作より金はかかっているかなぁ、という印象。





ロバートカーライル演じる父親が、隠れ家で感染者に襲われ、
助けを求める妻を見捨て、一人生き延びる冒頭のシーンから物語は始まる。
ウイルスの蔓延したイギリス全土は、アメリカ軍の支援により
一部のエリアで復興を始めていた。




そこへスペインへキャンプに行っていた子供2人が帰って来て
父親と再会。しかし保護地区から抜け出して実家へ母の写真を
取りに行った子供達が、感染者に襲われて死んだはずの母を発見、
母は抗体を持っているが、ウイルスの保菌者であり・・・
といった内容。


以下ネタバレ。






前作に比べドラマ性の要素が増えている。




一つは父の見捨てた妻への複雑な感情と葛藤。
結果的に身勝手な行動で妻と再会を果たし、キスをしてしまい感染、
それが再びウイルス蔓延のきっかけとなってしまう悲劇。
更に悲劇的だったのは感染した後、まっさきに目の前にいる妻へ襲い掛かるのだが、
その描き方というのが、全編の中で一番暴力的なタッチだった。
何か、ウイルスで理性を失っている(設定)とはいえ、
妻への激しい憎しみさえ感じるような・・・






次に復興支援をするアメリカ兵達の感情。
完璧に管理された保護地区において、平和で何の事件もなく
のんびり任務を遂行していたにも関わらず、状況が一変して
地獄絵図に巻き込まれていく。
イラク戦争後の復興支援をも想像させられるような。
コードレッドとなり、非感染者まで射殺指令が出たことで
任務違反を犯し子供達の脱出を助けた兵士は、
正に「アメリカの正義」と「自分の正義」との葛藤に悩まされた訳だ。





そして、残された子供達2人の物語。
年上の姉が弟に「私は何があっても一緒にいるから」
と言ったのは、母を見捨てた父への感情があったのだろう。
結果的に弟は父に襲われ感染するが、母と同様に抗体を持っており
発症はしない、が言葉通り見捨てることなく、ヘリの待つ目的地
ウェンブリーアリーナへ辿り着く。




前作は絶望や恐怖の中での、一縷の望みとか光みたいなものが
テーマだったように思うけれど、今作は全編を圧倒的な絶望が支配し、
代わりにこういった個々のドラマがストーリーを重厚にしている。




前作もそうだったけれど、ゾンビ自体はあくまで舞台設定の一要素に過ぎず、
それがゾンビという非科学的な怪物が描かれているのにも関わらず、
リアリティを感じさせる出来になっているのだと思う。
なかなか傑作だと思いますよ。






ただ。
最後の画像はエッフェル塔あたりで感染者が走り回る映像で
しめられており、ようはヘリで子供達は救出されたものの、
降り立った欧州本土で再び悲劇が始まる、という
なんとも救いの無い、且つチープなエンディング。
ここが前作と比べるとちょっとね。





それにしても、最後の舞台が芝の伸びきったウェンブリーアリーナ、
ってのが何とも嬉しいw
さすがヨーロッパの監督だね~
この映画2編の凄いのって、無人のロンドンの街を場面転換のシーンで
かなりふんだんにカット割しているところなんだけど、
人のいない巨大なウェンブリーも圧巻。
なんか、無人のスタジアムって教会っぽいよね?




但し、28週間もたっているのに芝がスネ程度の長さ、って
ちょっと短すぎやしないかwww

「ノーカントリー」/「28日後...」

2008年11月26日 23:07

久々に映画鑑賞。



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「ノーカントリー」


なんとなく以前のTVでの映画紹介の印象が残っており選んだ。
正直「?」な、衝撃的なカットアウトのラストシーンの後、暫く
この映画は何が言いたかったのか?と悩んでしまった。
ただ、非常に難解でありながら、メッセージは実はシンプルなのかも。





元ベトナム帰還兵のモスが、たまたま遭遇した麻薬取引抗争後の現場で見つけた大金を
持ち去ったことから、殺し屋のシガーに追われることとなり、
それをトミーリージョーンズ扮する保安官ベルが事件を追うことでストーリーが展開する。




ハビエル・バルデム演ずるシガーの、まるで「漫画のような」殺し屋の描き方が強烈。
全編に渡って緊張を緩めることを許さない。
その一方で「漫画のような」コミカルさも感じさせるのも不思議な感じだ。
シガーが荒野で鳥を運ぶ車を奪った後、武器の空気銃として使っているボンベで
荷台の鳥の羽を掃除するシーン等、ちょっと噴出しそうになった。




しかし、描かれていないけどあの車の持ち主は確実に殺されているわけで。
映画の中では殺人が日常化している。
そしてシガーは自分の中の異常なルールに、ただただ忠実に生き、殺戮を重ねる。
ガソリンスタンドの店員との禅問答のような(というか異常な)やりとりは
この男の全てを物語っていたように思える。




一方でモスはただの帰還兵とは思えぬ鋭い洞察力で金を奪い、
シガーからの追跡に対抗、。
結局は妻が最初に感じた通り愚かな結末を迎えるわけだが、
単純な欲に駆られてというより、過去や現代に潜む自分を縛るあらゆるしがらみから
ただただ逃れたかったが故の逃走だったのか。
必死で逃げながらも、始めからこうなることを覚悟(望んで)していた気がしてならない。



そして保安官のベルは全編に渡り、変わってしまった犯罪の異常性にただただ嘆くのみ。
原題が「No country for oldman」。
これは、「古きよき時代を過ごした」老保安官の彼の言葉に間違い無い。



アメリカはもとより、我々が生きる現実の異常性とか、
取り返しのつかない方向へ進んでいることとか、
我々はそれを嘆く以外にできることが無い、
・・・ということがこの映画の主題なのだろうか?
ようは、原題の通り、ってことだ。




正直ヨメさんと観ていて途中で子供が起きたり、料理をしながら観ていたので
アレなんだが、一人で、じっくりと観るべき映画に違いない。
そういう意味では失敗。
後で気付いたのだが、なんと全編音楽無し。
あー、これがこの映画の緊張感をよりリアルにしていたんだな、と。
これは不思議な感覚だった。




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「28日後...」




以前より気になっていたのだが、元来怖いのヤなのでw手が伸びなかったが
結論としては面白かった。




死のウィルスの感染が始まって28日後、
病院で目覚めたジム(キリアンマーフィー)が誰もいなくなったロンドンの街をさまよい
教会でウィルスの感染者に襲われ現実を知る。
数少ない生存者とであった後、ラジオに流れる軍の呼びかけに希望を見出し
一路マンチェスターへ向かう・・・
というストーリー。




ゾンビ映画ではあるが、最後までみると
「ゾンビなんかより普通の人間の方がよっぽど怖いな」
っていうのがよく分かる。
軍の施設で飼われていたゾンビがそうだったように、
ある意味ゾンビは少々コミカルにさえ描かれている。
(ただ、全力ダッシュで追っかけてくるゾンビの怖さといったらなかったが)



一方軍人達は一見ジム達を人間的に暖かく迎え、
且つゾンビにも呑気な感じで圧倒的戦力で対抗、。
観ているものにも安堵感を与えるものの、少佐による
「部下達に女を与える」目的が発覚した後の
見苦しい姿はゾンビよりも醜く感じられるものだった。



ジムが女性二人を助ける為に軍人10数人を相手に戦うシーンで、
少々彼の戦闘モードへの豹変ぶりに違和感を感じたものの、
その後に続くハッピーエンドなラストシーンも(間逆のラストも用意されていたようですが)も
所謂「ハリウッド的」では無く、憂いのある感じで、
ストーリー的にも、アクション的にも面白かった。




特に、この手の映画には
「安堵と恐怖のアップダウン」でいかに揺さぶられるか? を望みたくなるのですが、
どちらかというとこの映画は「安堵」に身を委ねられるシーンが多いので
何か暖かみのようなものさえ感じる。
特にミニローバーでマンチェスターに向かう道中のシーンが好きで、
トンネル内でタイヤをパンクさせるありがちなシーンで、
車が止まったら危険だと分かっていながら、悪路?を皆で笑いながら走ったり、
誰もいないスーパーでうかれながら食料や酒を調達したり、野宿で楽しく食事をしたり。
異常な世界を描くが故、日常のごく普通の描写が異常なコントラストとなって
感じられる。




英国的なユーモアにも溢れているし、
冒頭の誰もいないロンドンをひたすら10分近く描写するシーンだけでも見る価値はあるかも。




そして、こないだも書いた通り、兎に角主人公がグアルディオラに見えてしかたないww

ナルニア国物語

2006年04月09日 02:07

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諸事情から太田のイオンへ。
折角なので、話題のナルニア国物語第一章を観ていく。


難しいことは抜きにして、ということでもCG映像とコミカルな喋る動物達で十分に楽しめる作品だった。
特に序盤のストーリーテーラーとなる重要な位置を担ったビーバー夫婦の喋りと動きだけでも笑えるし、細かくみていけば最後の戦争シーンで白い魔女の乗り物を引いていたのは白熊だったり、先頭隊で突っ込んでいくのはサイだったり。


4人兄弟が主人公。第二次大戦中のイギリス。疎開先の屋敷にあった洋服ダンスの奥に、好奇心旺盛な一番下の妹が違う世界に繋がっていることを発見してストーリーが始まる。
責任感が強すぎる長男、優しい長女、上を疎ましく思い反抗期の次男、末っ子らしい次女。
父親がわりにならねばと、上からものを言う兄への反抗から雪の女王のところへ騙されて向かってしまう次男。これによって異世界で救世主として迎えられた彼らが、この世界で過ごしていくことになる・・・
と書いていて思うことは、正直人間ドラマ的な部分はこの長男と次男の関係ぐらいだな、と。
まああとは「予言」で導かれた人間が異世界の国を守り、王となるという、RPGなんかでは良くありがちなストーリー。この辺がロードオブザリングのシリーズ辺りとは作品の格が違うのかな。


これまで100年も春がこず雪の女王が支配していた世界に、いきなりアスランが登場して春が訪れたり、予言の語りが中途半端で分かりにくかったり(特にアスランが犠牲になって石段の上で死に絶えたが、復活したところとか)、大して特訓をせずとも4兄弟がそれなりに戦力になっていたところなどは、もう少し時間を割いて説明なりしても良かったんじゃないかな、と思う。なんか省いたせいでストーリーが軽くなりすぎで、冒頭で言ったような感じで、皆ももう戦闘シーンとかCGとか動物を観に来ているんじゃないかな、と思ってしまった。


まあそれでも終わってハッピーエンド、めでたしめでたしで、ニッコリ笑って会場を後にする映画。
「ポストロードオブザリング」的に思っていたところもあり、ちょっと肩透かしをくらった面もあるけれども、あそこまでストーリーが重厚なものはちょっと、という方ならかなりお勧めできる内容なのではないでしょうか?
って、褒めてんだか貶してんだか。
いや、楽しかったですよ。


あ、ルーシー役の女の子の演技は秀逸だった!
台詞回しといい(長ゼリフも小難しいこともしっかり、且つ表現豊かだった)、表情といい見事。ちょっとこいつ幾つなの?とも思ったが。



「フライトプラン」

2006年01月30日 18:46

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土曜日。

TVの予告編が限りなく面白そうな「フライトプラン」を、ツレの要望もあり公開初日に観に行く。人生初の経験だ。
しかし、映画館自体「踊る2」以来だ。


しかーし・・・(以下、ネタバレあり)

[「フライトプラン」]の続きを読む

「シュレック2」「交渉人 真下正義」

2006年01月17日 10:37

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週末は、珍しく映画を2本。
「シュレック2」は、年末WOWOWでやっていたのを録画したもの。
「シュレック」は観ていなかったので、既にみているヨメに内容を説明してもらいながら。確かに、「遠い遠い国」に戻ってくる理由とかちょっと分かりにくく、やっぱり1作目を観てからの方がもっとすぐに入り込めたかも。


観ながらも暫く「ディズニー作品」だと思っていたので、そのCG?のリアルさと、ストーリーがくだけ過ぎな所に違和感があったが、違うよね?と納得してからすっと入り込むことができた(相変わらず理屈っぽい)。
基本的に色んなものの「パロディ」なので、ストーリーは単純で良く、ただ笑えればいい、そんな感じの映画だった。
エディーマーフィーのドンキーが最初うるさくって堪らなかったが、最後の方には冒険してきた仲間として知らずと愛着が沸いてしまったり、なによりもアントニオバンデラスの長靴を履いたネコが最高だった。普段のカッコよさもしかり、必殺技の「潤んだ目」はある意味この映画で最大の見せ場だったと言えるくらい、惚れてしまった。
コイツ、飼いたい!!!


今気づいたけれど、大きくなった「クッキーマン」は、「ゴーストバスターズのマシュマロマン」のパロディだったのか?
こういう「探す」楽しみもあり、単純に笑えるいい作品だった。
最後のHG登場テーマ(違うか)を皆で歌って、おしまい。



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今更ながら、レンタルで。
「踊る」シリーズはTV(特番を含め)・映画すべて観てきており、期待は高かったこともあり、少しだけ拍子抜け。特に踊る2の出来が良過ぎただけに。


らしくないのは、「踊る」シリーズっていうのは、「警察の現実」を徹底的にリアリティを追求して、それを思いきってパロディ化したところが面白いんだと思っていた。だから、過去TV版でも映画版でも犯人っていうのは、ちょっとリアリティ無い犯罪を犯していたとしても、その犯人像はリアルだし、世相を投影していたり。そして映画版の場合はその犯人に至る伏線が多くあって、そこにたどり着く納得感があった。



ただ今回は真下に挑戦を仕掛けてきた理由が「なにか仕掛けようとしていたところ偶然真下のインタビューをTVで見掛けた」的なことだったり(それもはっきりしない)、データベースでヒットした犯人は既に死んでいたり、最後も犯人は自爆してしまい結局うやむやで、全くリアリティの無い犯人だった。
ストーリーは、真下と犯人の駆け引きをベースとしているのであり、真下のチーム、TTCのメンバーは必死でそれを追いかけ、暴こうとしていたのに最後、その顔や意図が分からないのはなんかこう、「浮かばれない」感で一杯になってしまった。


個人的には、全編のストーリーの主軸となったのが「フリーゲージトレイン」とか「ワキ線」とか「都市伝説」とかっていうのも、らしくないかなと。ちょっと物語をチープにしてしまっていたと思います。


この辺の本広監督らの製作意図は、恐らくあまた発刊されている「踊る本」などのどっかに出ているのだろうが。


と、不満を並べたものの「踊る」ワールド炸裂。
湾岸署のメンバーを除けば(雪乃さんと検問してた二人を除く)ほぼオールキャストで、「地味ながらキャラの立った脇役達」全員で真下を盛り上げる設定は「踊る」シリーズならではだった。
また、映画ならでは、クラッシックの指揮者が意味も無く西村雅彦だったり。こういうところが、ストーリーとは関係無く、このシリーズの醍醐味だったりする。


個人的に好きだったのは、線引屋(初めて知った)が、もくもくとダイヤを修正しているシーン。
いくらIT管理されている地下鉄であっても、非常時に頼るべきはこういう昔かたぎの職人なんですな。
ダイヤ変更の為とある車両の運転手にスピードアップを命じた際、前方の車両へ衝突するリスクを感じながらも、手修正されたダイヤを信じて「熊沢さん(線引屋)に命預けます!」って叫びながら速度を上げたシーンは感動してしまった。




新キャラである木島は面白かった。年末年始にやっていた彼のドラマは、何故か観なかったが、コレを観ていたらより面白かったのかもしれない。
ある意味木島は「踊る」シリーズが目指している「リアリティのある警察ドラマ」とは対極の、「昔の刑事ドラマ」に出てくるタイプのキャラなだけあって、全編浮きまくっていたのが製作側の計算だろう。


真下と雪乃さんは続編では結婚しているのかね?
それより、和久さんが亡くなってしまったことで、本編の次回作はやっぱり作らないのだろうか?
最後の落ちがまた「写真立て」と「子供つくろう」だったのがかなり個人的にはウケた。


色々書きましたが、モチロン室井も見ますよ。


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