時間がまた動き始めた。

2007年07月24日 00:00

アジアカップ2007 決勝トーナメント準々決勝
ハノイ
日本1 -1(PK 4 - 3)オーストラリア
得点 日本;72' 高原
  オーストラリア;69' アロイージ




20070722-401270-1-N.jpg




単なる敗戦以上のものがあった。
2006年6月12日、画面から暑さのにじみ出てくるあの映像。
そして日本代表と代表を信じる我々を、辛うじて支えて来た何かを折られてしまったあの瞬間は、恐らく一生忘れることはできないだろう。



早くも1年後、これほどの真剣勝負の場でかような機会が得られたことは、ある意味ではありがたいめぐり合わせ。
相手はほぼあの時と同じメンバー。
そして、決して我々は「高さ」「身体能力」とかそんな単純なものに敗れたわけではなく、あの時絶対的に欠けていた「一体感」を持ち、もう一度彼らと戦うことで失ったものを取り戻す為の試合。



しかし、別の見方をすればその為にオシムが「日本化」を目指す中で
未だ道半ば。正直、今やったら五分ではないか?
と思っていた。そして、その通りの激戦だった。



開始早々はヴィドゥカ・アロイージがボールをしっかり収めてオーストラリアがボールを回す展開。
しかしこれには阿部・中澤がしっかり対応し高さとシュートを封じることに成功。 徐々に日本ペースへ。
30分過ぎにはオーストラリア攻撃陣は早くも消耗してきており、ここでハノイの地で4試合目となった日本に地の利が働いてくる。ヴィドゥカは完全に機能不全となり、守備への意識が強くなりボール支配率は日本が優位となり、37分には中村憲のパスから遠藤の1対1となるも、シュートミスで決定機を失う。



オーストラリアは自陣左サイドに大きなスペースを空けてしまい、そこに乗じて日本はチャンスを作ろうとするが、ハノイに来て以来精細を欠いている加地が思い切り良く縦に行けない。
逆に、スペースは無くとも駒野は縦へ仕掛け、中へ切り込んではミドルと縦横無尽の働き。 加地は後半今野と交代、足を痛めていたようだ。
それにしても、このアジアカップで駒野がいなかったら、と考えるとぞっとする。


後半も日本ペース。早々にヴィドゥカを下げアロイージを入れてきたオーストラリアは前線でのキューウェルの突破力とキープ力に打開策を見出す。日本も翻弄されかけるが、怪我明けの為かキレに若干翳りがみえるだけに、なんとか個力での突破は許さず。


しかし69分、そのキューウェルが高さを活かしてくると思いきや、低くて早いCKを入れたところでニアに飛び込んだ選手に中澤・阿部が対応しにいくが人に集中してしまい、ボールはそのまま通り抜け、巻がマークしていたアロイージに押し込まれてしまう。0-1。


TVに向かい呆然としていると、絶叫し手を振り上げる川口の姿に現実に引き戻される。
これだけ押しながらこの現実って・・・と思いながらも、まだ時間はある!と気持ちを立て直そうとしていた。



しかし、選手が去年とは違う、気持ちの強さと冷静さによって真の現実を実感する。


3分後、中村が左サイドを深く進入してからのクロスは、GKが飛び出せないコースで、ニアの高原ではなく、冷静にファーの巻へ。
巻は下がりながらも高さで競り勝ち、高原へ落とす。これは若干精度を欠いて相手が触るもののクリアミス。
これをまっていた高原が、信じられない冷静さでDFのミリガンを利き足の右キックフェイントで交わし、GKをみて左足でポストをかすめるシュートでゲット!同点!!


スカウティングで「ミリガンはキックフェイントに掛かりやすい」ことを知っていたとはいえ、見事!



その後微妙な判定によりグレッラが一発レッドとなり、オーストラリアは完全に引いてPK戦を視野に入れた堅守速攻にシフト。日本がボールを一方的に回す形で後半、延長前後半を経過。
結局PK戦となった。



惜しむらくは交代が遅く、攻撃に変化が付けられず単調となってしまったこと。
寿人の投入はもう少し早い方が良かったし、オーストラリアは高さのある選手を引っ込めたのだから、セットプレーの守備要員として利いていた巻は早めに下げ、寿人に前線をかき回させるべきだったかと思う。
どうせ辛抱強くサイドからクロスを入れるのであれば、縦に早い仕掛けの出来る選手を入れたかったところ。
水野が不調なようだから、太田を使っても良かった。本当は家長みたいな選手が一人欲しかったが、奪われてカウンター、というリスクは取らなかったかな・・・



PK戦、祈るような気持ちで見ていたが、アジアカップ、PK戦といえば川口の活躍は風物詩。
ボールをセットする前にリフティングを見せてリラックスしていたキューウェルが右に放った1本目を止め、2人目を止めたところで勝負あり。
高原が外したのはご愛嬌。元エースストライカーの中澤が見事に締め、
私達は笑顔で、失ったものを取り戻す戦いに自ら終止符を打った。



中澤がPKを決め、川口に駆け寄り、そこへ皆が押し寄せる。中澤がうっとおしそうに振り払う。
ああ、代表ってこういうもんだったな、って思い出した。
延長、PK戦に入る前、大きな輪を作って円陣を組んでいた姿を見たとき、小さな輪だったオーストラリアに日本は絶対負けないな、
ってなんとなく根拠も無く思ったけど、案外そういうもんだ、と思った。


やっぱりそうであってほしいしね。
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