「ノーカントリー」/「28日後...」

2008年11月26日 23:07

久々に映画鑑賞。



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「ノーカントリー」


なんとなく以前のTVでの映画紹介の印象が残っており選んだ。
正直「?」な、衝撃的なカットアウトのラストシーンの後、暫く
この映画は何が言いたかったのか?と悩んでしまった。
ただ、非常に難解でありながら、メッセージは実はシンプルなのかも。





元ベトナム帰還兵のモスが、たまたま遭遇した麻薬取引抗争後の現場で見つけた大金を
持ち去ったことから、殺し屋のシガーに追われることとなり、
それをトミーリージョーンズ扮する保安官ベルが事件を追うことでストーリーが展開する。




ハビエル・バルデム演ずるシガーの、まるで「漫画のような」殺し屋の描き方が強烈。
全編に渡って緊張を緩めることを許さない。
その一方で「漫画のような」コミカルさも感じさせるのも不思議な感じだ。
シガーが荒野で鳥を運ぶ車を奪った後、武器の空気銃として使っているボンベで
荷台の鳥の羽を掃除するシーン等、ちょっと噴出しそうになった。




しかし、描かれていないけどあの車の持ち主は確実に殺されているわけで。
映画の中では殺人が日常化している。
そしてシガーは自分の中の異常なルールに、ただただ忠実に生き、殺戮を重ねる。
ガソリンスタンドの店員との禅問答のような(というか異常な)やりとりは
この男の全てを物語っていたように思える。




一方でモスはただの帰還兵とは思えぬ鋭い洞察力で金を奪い、
シガーからの追跡に対抗、。
結局は妻が最初に感じた通り愚かな結末を迎えるわけだが、
単純な欲に駆られてというより、過去や現代に潜む自分を縛るあらゆるしがらみから
ただただ逃れたかったが故の逃走だったのか。
必死で逃げながらも、始めからこうなることを覚悟(望んで)していた気がしてならない。



そして保安官のベルは全編に渡り、変わってしまった犯罪の異常性にただただ嘆くのみ。
原題が「No country for oldman」。
これは、「古きよき時代を過ごした」老保安官の彼の言葉に間違い無い。



アメリカはもとより、我々が生きる現実の異常性とか、
取り返しのつかない方向へ進んでいることとか、
我々はそれを嘆く以外にできることが無い、
・・・ということがこの映画の主題なのだろうか?
ようは、原題の通り、ってことだ。




正直ヨメさんと観ていて途中で子供が起きたり、料理をしながら観ていたので
アレなんだが、一人で、じっくりと観るべき映画に違いない。
そういう意味では失敗。
後で気付いたのだが、なんと全編音楽無し。
あー、これがこの映画の緊張感をよりリアルにしていたんだな、と。
これは不思議な感覚だった。




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「28日後...」




以前より気になっていたのだが、元来怖いのヤなのでw手が伸びなかったが
結論としては面白かった。




死のウィルスの感染が始まって28日後、
病院で目覚めたジム(キリアンマーフィー)が誰もいなくなったロンドンの街をさまよい
教会でウィルスの感染者に襲われ現実を知る。
数少ない生存者とであった後、ラジオに流れる軍の呼びかけに希望を見出し
一路マンチェスターへ向かう・・・
というストーリー。




ゾンビ映画ではあるが、最後までみると
「ゾンビなんかより普通の人間の方がよっぽど怖いな」
っていうのがよく分かる。
軍の施設で飼われていたゾンビがそうだったように、
ある意味ゾンビは少々コミカルにさえ描かれている。
(ただ、全力ダッシュで追っかけてくるゾンビの怖さといったらなかったが)



一方軍人達は一見ジム達を人間的に暖かく迎え、
且つゾンビにも呑気な感じで圧倒的戦力で対抗、。
観ているものにも安堵感を与えるものの、少佐による
「部下達に女を与える」目的が発覚した後の
見苦しい姿はゾンビよりも醜く感じられるものだった。



ジムが女性二人を助ける為に軍人10数人を相手に戦うシーンで、
少々彼の戦闘モードへの豹変ぶりに違和感を感じたものの、
その後に続くハッピーエンドなラストシーンも(間逆のラストも用意されていたようですが)も
所謂「ハリウッド的」では無く、憂いのある感じで、
ストーリー的にも、アクション的にも面白かった。




特に、この手の映画には
「安堵と恐怖のアップダウン」でいかに揺さぶられるか? を望みたくなるのですが、
どちらかというとこの映画は「安堵」に身を委ねられるシーンが多いので
何か暖かみのようなものさえ感じる。
特にミニローバーでマンチェスターに向かう道中のシーンが好きで、
トンネル内でタイヤをパンクさせるありがちなシーンで、
車が止まったら危険だと分かっていながら、悪路?を皆で笑いながら走ったり、
誰もいないスーパーでうかれながら食料や酒を調達したり、野宿で楽しく食事をしたり。
異常な世界を描くが故、日常のごく普通の描写が異常なコントラストとなって
感じられる。




英国的なユーモアにも溢れているし、
冒頭の誰もいないロンドンをひたすら10分近く描写するシーンだけでも見る価値はあるかも。




そして、こないだも書いた通り、兎に角主人公がグアルディオラに見えてしかたないww

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