信じて走る

2005年08月18日 00:51

2006年ドイツワールドカップ大会
アジア最終予選 グループB第6節

日本2-1イラン

得点 加地・大黒(日本) ダエイ(イラン)




CSのフジで1974年ドイツワールドカップの全試合放送をやっています。
サッカーファンとしては大変恥ずかしながら、初めて同大会の2次リーグ、クライフ率いるオランダ対ブラジルを観ました。


確かにプレスのスピード、バックパス可のルール等、今とは違う面があるのは確かですが、なんら現在のサッカーと技術的にも劣らないオランダのトータルフットボールといわれるプレーを十分楽しめました。


攻撃がかみ合わないことで、どんどんイラついていくブラジルのラフプレーから試合が荒れ始めるのですが、全員でのプレスによるオランダの華麗なボール奪取と、度重なるオフサイドトラップにあっさり引っかかるシーンをみると、イラつくのも分かります。
攻撃でもポジションチェンジを繰り返し翻弄しながら、必ずクライフを経由。そしてクライフからのスルーパスでの先制点、そして「フライングダッチマン」との愛称の元となった、左サイドを駆け上がったルートクロルのクロスに、クライフが飛び込んでボレーシュートを決めたシーンは非常に印象的でした。(右のアウトにかけて打つフリーキックも印象的だった)


そして今日のイラン戦。


何故8月の消耗する試合にも関わらず、予選突破しているにも関わらず、あきらかにプレスが効かなくなって失点したにも関わらず、後半36分まで選手交代をしない選手起用など、言及したいことは山ほどありますが、それを書くのは時間の無駄、ということで、加地の一点目について。


加地が得点した、ということでまず嬉しかった。


そして、昨日みたクライフのシーンを思い出した。
クライフはハーフウェイラインあたりから、ゴール前まで一心不乱に走りこんだ。そして飛び込んで見事なボレーで得点した。


彼は実質的には司令塔だけれども、FW。
ゴールエリアにいる意味がウィングバックの加地とは違う。
しかし、普段あまり走り回ることは無い、と言われているクライフだけれども、ここぞというポイントでは、味方と可能性を信じてあれだけのランニングも厭わない。


ジーコが代表監督になってから、3-5-2のウィングバックがあの位置で得点に絡む、というシーンははじめてなのではないだろうか。



あそこにいる、ということは自分の持ち場を離れて、ジーコの嫌うリスクを冒すということ。
ジーコの代表は、カウンターに神経質になり過ぎている。アジアカップでのトラウマがあるからか。
それでも、今日の加地は味方と自分の判断を信じて走った。一試合を通じて非常に高い位置をキープしていた。恐らく、ボランチの二人と田中マコといい連携が築けていたからだろう。
それでいて、守備面でもしっかりスペースを潰したり、ゴール前での一体一でもしっかりこなしていた。


得点シーンを、ニアの大黒が潰れたボールをごっつあんしただけ、という輩もいると思う。
でも、得点よりあそこにいたことを、且つ、自分の判断で駆け込んだことを思いっきり評価してあげたい。


そういえば、中国戦のエントリーにも書いた通り、ボランチの阿部が村井からのクロスにあわせるべく、田中達に少し遅れて右サイドを駆け上がり飛び込んでいったシーンも嬉しかった。



バランスを重視するのが唯一の戦術に近いこのチーム。フリーランニングでバランスを崩すくらいなら、バックパスをしてもう一度立て直そう、という非常にイラつかせる「擬似ポゼッションサッカー」を繰り返すことを常としてきたが、こういうプレーを各選手が自主的でも良いから、もっと多く見たい、というのが皆の希望ではないだろうか。

加地のフリーランニング、そのプレーがちゃんと報われた、という事実が何かを変えてくれればと期待してしまう今日この頃なのでした。



「信じて走る」というと「走れメロス」だな。
それにしても、加地君、モニに続く代表得点おめでとう。


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