マキシマム ザ ホルモン「予襲復讐」に「桐嶋~」の匂いを感じる

2013年08月05日 21:23

予襲復讐


先週末、マキシマム ザ ホルモンのNewアルバム「予襲復讐」を購入。
156ページに渡る解説本wも含め、週末に堪能しました。


正直、ホルモンの全てを司る亮君が156ページにも渡る解説本で
楽曲に関わる全てを語ってるので、裏読みも何も無いし
レビューなんていらないと思う。
短く感想を言うとすれば、ただただ強烈、ただただバカらしく、
そしてただただ切ない。


一曲目の予襲復讐を聞きながら歌詞カードを見て呼び起された感覚。
最近似た様な気持ちになったなぁ、と思いつつ何だか分からなかったが、
昨日の晩にTV見ててふと「あ、桐島だ」と気付いた。


「桐島、部活やめるってよ」はつい最近ビデオで観て、
正直観終わった瞬間は意味が良く分からなかった。でも後からジワジワ来て。


自分は中高と野球部で部活に命で、今は結構それを誇りに思ってたりするから、
当時を美しいフィルターにかけて思い出すけど、よくよく思い出せば
「それを理由に」モテない自分を正当化してたことも思い出させられた。
私服の学校で学ランに坊主。最後の夏の大会で日の目は浴びたものの
学校内では異色の存在だった。
学校という狭い世界の中、特に共学の学校の場合、そこでのヒエラルキーは
「イケてるかどうか」だったことを思い出させられ、当時の甘酸っぱい感情を
色々と呼び起させられる様な、学校あるあるがつまっている、そんな映画でした。
菊地を好きな吹奏楽部の部長が、わざと屋上で練習するなんて、
あるある過ぎて共感しまくりだった。


しかし、当時最重要事項であったイケてるかどうかでのヒエラルキーなんぞ
大人になった今であれば大して意味のないものだって良く分かってる。
まあ大人は大人でもっと現実的で残酷なヒエラルキーに苦しんでる訳だけどね。


劇中のクライマックスで、映画部の前田が菊地にインタビューされる
シーンで、別に将来映画監督になれるとも思ってない、と語るところ、
野球部のキャプテンが(来もしない)ドラフトを待っていると語るところに
とても感動した。
何故かって、彼等はあの若さで何かに一生懸命になったとしても、
それがそのまま将来役に立つ訳でもないってことに、既にうすうす気付いてる、
ってこと。
でも、その意味のないかもしれないことを一生懸命やることが
この世界で生きること、って理解していること。
それこそが若さの特権であり、彼等にしか出来ないこと。


ホルモンに話を戻すと、亮君が解説本で言う通り、ホルモンの音楽は怒り、
それも亮君の原点となる中学時代、イケてない彼の内向的な趣向のエネルギーと、
それを嘲笑する周囲に対するエネルギーを爆発させたものだという。
そういった当時の学校生活でのエピソードや、その頃味わった自分のイケてなさ
で彼が感じた屈辱、一方でそこに没頭している楽しさと虚無感といったものが
これまでの楽曲よりもはっきりとテーマに打ち出されたのが今回のアルバムであり、
そういった空気感の部分が、桐島にあった空気感一緒だ、と思ったわけです。


その上で予襲復讐のラスト、中学以来続いてきた鬱積した思いを
「許すだけなのです」
と切なく語られてるのには、何だか涙腺を刺激されずにはいられません。
「鬱くしき人々のうた」以降、メッセージ性の強い楽曲では、亮君の歌詞が
ちょっと変わった気がします。何だか物凄く切なくなる歌詞が増えたんだよな。


亮君はある意味、学校生活のカースト制度の最底辺にいながら、
ひたすら自分の世界に没頭し続けて、もがき苦しみながら
音楽の世界で自己実現を果たしたわけで、これってすごいことだな
と改めて思う。


まあ、重たく言えばこういう感想もあるけれど。
これまで通りのバカバカさ丸出しの曲も沢山。
MVになったえ・い・り・あ・んの様に反原発ソングかと思いきや
最後のStop Winny に全てを持ってかれて何も残らない曲wもあれば
超ド級のPOPメロディに中2エロ妄想全開の歌詞を乗せるお約束あり。
一方で徹底的に日本語歌詞の韻の踏み方に拘り、独特のアップダウンする
テンポにもビッタリと付いていく、それがホルモンの楽曲の最大のカッコよさ。
外れ楽曲などどうやってもある筈もない!


しかし6年ぶりの新作、間隔なげーよ、と思ったけれど。
こんだけのボリュームの楽曲を全部一人で作ってるって思えば
仕方ないんだろうな。しかも身を削って。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://saptok.blog12.fc2.com/tb.php/737-4c7801d2
    この記事へのトラックバック


    最近の記事