今更の「TMGE」

2014年03月21日 13:18

ギア・ブルース


今日は音楽の話。
相変わらずこういう話は熱くなるので少々長文です。

ハイスタ復活→横山健を聞き出した流れで、この2年程は
邦楽ロックを中心に過去に遡って聞き直している。
なんでもっと早く出会えなかったんだろう?と、
自分のアンテナの弱さを悔やむ様なバンドがいっぱいある。


一番音楽を聞いてた大学生の頃はメタル中心であり、当時あまりに
国内メタルシーンが脆弱で、メタル以外でも洋楽オンリーだった。
その中でOUTRAGEこそが自分の定義として「もっとも世界に近い」
と信じてやまなかった。まあ当時は事実そうだったと思う。
だから国産ロックバンドはただ意味も無く毛嫌いしていた。
ちょうどバンドブームも去り、力のあるバンドも正直少なかった。
社会人になり3-4年、暫く音楽からは離れざるを得ない時期があり
その後海外で活躍するハイスタを知り興奮したが直後に活動中止。
03年には日本語で歌うサンボマスターの衝撃的なデビューがあったけれど、
何故かそれ以上自分の中では広がらなかった。


それが色々と聞き出したら、洋楽とか邦楽とかどうでも良くなった。
ホルモンやBRAHMAN辺りなんて、独特の音楽性で世界に誇るべき
バンドだし、10FEETやマンウィズはいつ聞いてもテンション上がるし
メタル(と言って良いのか分からんが)でもPayMoneyToMyPainや
CrossfaithやFactなんて力のあるバンドが幾つも世界に飛び出てるし。
コアなジャンルでなくても高橋優とかフラワーカンパニーとか
個性的で常に聞きごたえがある音楽を作り出してるミュージシャンは
日本にもいっぱいいる。まだまだ聞いてない音楽が無限にある。
この年になっても、自分にとっての失われた20年間の音楽を
遡って聞くだけでも、いろんな刺激があるもんだ。


そうやって改めて出逢えたバンドの中で、
今日まで聞かなかったことを激しく後悔したくなるバンドと
出逢ってしまった。


今更このバンドの名前を挙げるのも猛烈に恥ずかしい。
いやぁ、TheeMichelleGunElephantです。
タイトルの「TMGE」は彼らの略称です。


本当に本当に恥ずかしい。今更このバンドを凄い等と言う事自体。
聞いてはいたのです。20台の頃女の子とのドライブ用にJ-POPの
シングルCDを大量に借りてはカセットやMD編集していた頃、
「GWD」とか「スモーキンビリー」とか音源は結構聞いてた。
でも、自分の中ではその時に借りてたラルクとかGLAYとか、
浜崎あゆみとかと「並列」の存在だった。


そして年末WOWOWでやってた3度のフジロック出演時の
ライブ映像を観て衝撃。なんだ、このカリスマ?・・・と。
特に伝説の98フジロックの映像が衝撃的だった。
まだファンも運営もフェス慣れしてなかった第二回フジロック。
昼間の猛暑の中、観客が興奮で前に押し寄せ、何度も演奏が止められ、
メンバーのいらだちも感じるのだが、彼等は今にも殴りかかりそうな、
抑えきれない衝動をそのまま全身から発していた。
演じているという雰囲気は一切なく、素でトランス状態だったと思う。
「こんな凄いロックのカリスマが日本にいたのか?」と。


チバが「俺たちが日本のミッシェルガンエレファントだ!」と叫び、
観客とスタッフが混乱している中「Wrgaaaaaaaaaa!!!!!」と
「GWD」のイントロの狂喜に近い絶叫、そして中断の指示、
アベはスタッフの静止を振りほどいて演奏し、チバはマイクを
蹴飛ばす・・・ここの辺りの流れは何度見ても鳥肌が立つ。


チバのカリスマ性はもっともだけど、これほどまでに強烈な
インパクトを感じたのは、ギターのアベフトシの存在だ。
今まで観た国内外のギタリストの中で、最も強烈な存在感。
190cmの身長は勿論ステージ映えもするし、足を広げ、吠えながら
テレキャスを一心不乱にかきむしる姿には、壊れてしまいそうな
危うさがあり、正直不安すら感じてしまう。
そしてその通りであったのか、彼は既にこの世にいないのだという。


そして演奏面では特徴的な強烈高速カッティングが、物凄く
シンプルなR&Rを展開する彼等の楽曲の良いフックになっていて
彼の名言である「曲の最初から最後まで俺のギターソロ」という
言葉には笑ってしまう一方、ひどく納得してしまう感覚もある。


最近ギターコピーはもっぱらミッシェルばかりで、正直コピー自体は
えらく簡単。コード弾きは3-4つのコードの繰り返し、ソロも簡単な
スケールばかり。でも、あのテンション、緊張感溢れる雰囲気を
出すのは本当に難しい。
例えば名曲「ダニーゴー」なんて、G→Em→Bm→Cのコードを
ひたすら繰り返すだけなのに、何であれ程感動的な展開になるのか?
日々試行錯誤している。
また代名詞の高速カッティングが印象的な「カルチャー」とかは
カッティング&2弦~4弦の解放弦でのGとか、自分がこれまでコピー
してきたメタルやパンクに比べてかなり荒っぽい弾き方で、きっちり
してない分ニュアンスを出すのが非常に難しい。


またミッシェルはチバの歌詞も短い歌詞の繰り返しが多いが
独特な言い回しで印象深い。
例えば「リリイ」の「溢れかえる パスタの山 泳いでいた」
とか、何それ?って思うものもあるが、「世界の終わり」での、
「パンを焼きながら」「紅茶飲み干して」終焉を待つっていう世界感とか、
インパクトも相まって物凄くぐっと入ってくる。
この辺の解釈とか語りだすとキリがないのでやめておくが、
兎に角彼らは楽曲も歌詞も演奏もスペシャルだと思う。
もはや「日本にも」「世界に誇る」なんて形容詞はいらない。
唯一無二の存在感を持つ凄いバンドだった。


最近になって、03年のラストツアー最終日幕張メッセのライブ映像
である「Thee Movie」がまたWOWOWでやっていて、
これがまた凄かった。
MCなしで黙々と演奏していたのにも関わらず、その熱量は凄まじく
チバの汗のかき方だけで、このライブにかける思いは一目瞭然だった。
ラストの「世界の終わり」でアベは弦を切り、チバは全てを出し切って
演奏の途中でステージを去った。
そしてアベは「ありがとう」と短い言葉を残して去った。
正直、終盤は「何て顔して演奏してんだよ」って言いたくなる位
切ない顔で激しくギターをかき鳴らしてて、涙が出てきたよ。
こんなギタリストが日本にはいたんだなって。


今はこうやって映像化されて追体験が出来る時代であることを
有り難く思う一方、こんなバンドをその時代にライブハウスや
フェスで体感出来たのに、知る努力もしなかったことが悔しくて
たまらない。

ということで先週はタワレコで横山健プロデュースのDRADNATS、
マンウィズ、KEMURIの新譜を購入。
特にKEMURIはやっぱいいね。今回はカバー集だけど。

もっともっとスゲー音楽に出会える様、こっちも努力しなきゃな、
って思うこの頃、でした。
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